昨日、国土交通省で6月開始予定の高速道路無料化実験の区間が発表されました。詳細は報道にある通りですが、この内容を私が知らされたのは記者会見とほぼ同時刻の政策会議で、既に議論の余地はありませんでした。政務3役と省で、私たちの意見を含めあらゆる情報をもとに検討された結果でしょうが発表のプロセスには疑問が残ります。
ただ、とはいえ私は高速道路無料化には基本的に賛成です。短期でみると渋滞・雇用・環境・予算など問題があるのは承知しています。しかし長い目でみると何処かでやらなくてはならないことなのです。
これは外でよく話すのですが(文章で伝わりますかね?)、例えば2つの同じ国があったとして、片方は高速道路が無料、一方は有料だとします。どちらが一極集中を起こすと思いますかココをまずじっくり考えて下さい。
有料の高速道路を利用すれば全てにそのコストがのります。だから皆高速を使わずにすむ場所に移動する。そこに学校から店・会社などが集中し、皆そこが便利だからとまた集中します。反面、地方の過疎化は進みます。
今は心臓(首都圏)に血液が集まり、血管(高速道路)が詰っている状態です。世界を見渡してもここまで全てが一極集中した先進国はありません。血液の巡りをよくするためにも無料化は緊急性を要する大事な政策です。
短期でみても物流コストの低下などから経済効果はプラスとの試算もでていますが、実際、我々が生きている間に評価されるものではないかもしれません。しかし、必ず「あの時にやってくれてよかったよ」というものになるハズだと私は考えています。
今回はまだ『実験』ですから最終的な方法はまだわかりません。慎重且つ大胆に進めて欲しいです。